韓非子 二柄の教え 信賞必罰 2018年09月11日 韓非子 1 賞罰は大将たる自分が自分で適正に行うべきだ。 名君というものは、二つの斧の柄を握り、 随所で適正に振るうことによって部下を統率する。 二つの柄とは、「刑」と「徳」である。「刑」とは、罰すること。 「徳」とは、賞を与えることである。 「徳」を手放した、斉の簡公(かんこう)は部下の田常(でんじょう)に殺され、 「刑」を手放した、宋の君主は部下の子牢(しかん)に地位を脅かされた。 その昔、韓の昭候(しょうこう)が、うたた寝をした際、 冠係が寒いだろうと気遣い着物をかけた。 「だれがかけてくれたのか?」との問いに、「冠係です。」と答えると、 衣装係と冠係の両方を罰したという。 つまり、己の領分を超えた仕事を行った冠係と、 職務怠慢な衣装係だというわけである。 このような、厳格な勤務体系を刑名参同という。 さすがに、例の韓の昭候の逸話は行き過ぎだと思ったけれど、 「広大な山火事もボヤから」だし、職務を確実に遂行させるという 徹底された政治の仕方かもしれない。 大将とは小さきことにこだわってはならないが、 小さな予兆を見逃してはいけない。と何かの本で読んだ気がする。 私心に捕らわれないように気を付けながらこれについても 意識を向けていきたいものですね。 [0回]PR