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中国古典に学ぶ 兵法の現代活用

現代で様々な兵法を活用すれば活躍できそうですよね。 あまり書いている人いなさそうなのでさまざまな兵法書、 政治書から生き方を読み解き感想を添えています。 自分で書きながらアウトプットするためのブログです。 1記事1~3分で読める位にまとめてあります。

戦国策  燕(えん)編 忠義ものとは


臣の不信は足下の福なり

燕の王と意気投合したのを皮切りに秦への対抗策
として合従論を説き、6か国同盟を成立させた蘇秦であったが
翌年には足並みが乱れた。
燕王に対し蘇秦の悪口を言うものが現れた。
そのときの蘇秦の申し開きのたとえ話。



「私は東周の田舎者です。何の功もなかった時、意気投合
し、朝廷に取り立てて、城門まで出迎えていただけた。
今回は同盟を破った斉に行き、10城を取返してきたのに
報告すら聞こうとなさらぬ。私を中傷したものがいると見える。」

「私が扱いにくい者のほうが、王には好都合ではないでしょうか?
私がもし、約束を必ず守り、清廉で孝行者だとする。そのように
仕えよと申されるのか?」

「そのとおりだ。」と王がいうと、蘇秦は
「約束を必ず守るの有名人と言えば、尾生(びせい)だが、
彼は逢引き相手を大雨の中待ち続け溺れてしまった。
こんな馬鹿正直では外交などできません。」

「清廉なのは、伯夷(はくい)、清廉な方ですが、
2君に仕えず、として山に入り餓死したのです。
こんな清廉さでは、秦に生まれた私が燕まで1000里を
わざわざ来て生国に歯向かう工作などするはずないでしょう。」

「孝行者で有名な曽参(そうしん)のごときならば、
忠誠を誓う燕を離れ、斉まで使いに出るはずがないでしょう。
忠勤に励み、功を挙げた臣下を罰するのですか?」

「いや、忠義ものを罰するなどありえない。」

「まだ私の行動をお疑いの様だ。たとえ話をしましょう。」

「隣家の主人が役人として単身赴任しました。その留守中に
他の男と不倫したのです。夫が帰ってくると聞き、
相手の男は焦りました。妻は毒で殺しましょう。
と言い、妻は妾(めかけ)に命じて酒を進めました。」

「妾は毒酒と知ると、これを飲んでしまったら旦那様が死ぬ。
訳を話せば奥様が追い出されるから筋が立たぬ」

「悩んだ妾はわざと転び酒をこぼしました。
どちらも助かりました。しかし主人には鞭でたたかれたのです。」

「これを忠勤に励み罰を被ると言わず何と言いましょう?」
「そのとおりであった。」こうして申し開きに成功した。


その行動によって周辺環境にどういった影響があるのか
じっくり観察しなければいけませんね。
「小善は大悪に至り、大善は非道に似る」
なんて言いますもんね。この例え話では主人は
帰ってきたばかりで疲れがあり酒を楽しみにしていたのかもですね。
確かに、仕事の後の酒はたまんないですよね( *´艸`)
「分かってないな社長は」なんて軽く言ってた自分も
なんか恥ずかしくなりました。気を付けよう。

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